本 · 24 枚

『バカの壁』の要約

『バカの壁』の「バカ」は、頭の良し悪しの話ではありません。人は誰でも、知りたくないことを自分で遮断しているという指摘です。この 24 枚では、出産ビデオのエピソードから始まり、y = ax という脳のたとえ、個性と共通了解、「情報は変わらず人間が変わる」という逆転の発想、一元論の危うさまで、本書の論点を順にまとめました。

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このセットの学び方

まず「バカの壁とは何か」と「y = ax の a が何を表すか」の 2 枚を押さえましょう。後半の論点の多くは、この 2 つを別の角度から説明したものです。

24 枚すべての単語カード

「バカの壁」とは、何を指しますか?

自分が知りたくないことについて、自ら情報を遮断してしまう壁。

誰の頭の中にもある壁だとされます。

本書が「大うそ」として否定した、よく使われる言葉は何ですか?

「話せばわかる」。

話しても通じない相手がいるのは当然だ、というのが本書の出発点です。

本書の第一章で紹介される、学生に見せたビデオの内容は何ですか?

妊娠から出産までを追ったドキュメンタリー。

出産のビデオを見た女子学生と男子学生の反応は、どう違いましたか?

女子学生は新しい発見があったと答え、男子学生は「もう知っている」と答えた。

男子学生の反応から、本書はどのような結論を導きましたか?

自分に関係がない、知りたくないと思う情報は、見ても頭に入らない。

本書が区別する「知っている」と「わかっている」の違いは何ですか?

知識として知っていることと、実感を伴って理解していることは別物。

本書は「常識」と「雑学」をどう区別していますか?

常識は誰もが当然わかっているはずのこと。雑学は断片的な知識の寄せ集め。

雑学が増えることを、わかったことだと取り違えてはいけないとされます。

本書は、脳への入力と出力の関係をどんな式で表しましたか?

y = ax。

y = ax の x と y は、それぞれ何を表していますか?

x は五感から入ってくる情報(入力)、y はそれに対する反応(出力)。

y = ax の係数 a は、何を表していますか?

その情報がその人にとって持つ「現実の重み」。

同じ情報でも、a の値は人によって違います。

係数 a がゼロのとき、何が起きますか?

どんな情報が入っても、反応が起きない。

本書は、これをバカの壁が働いている状態として説明します。

係数 a が無限大のとき、人はどうなりますか?

ある考えが絶対的な現実となり、原理主義に陥る。

言葉のように、誰もが共有できる理解のことを本書は何と呼びますか?

共通了解。

人の意識は本来この共通了解を求めるものだとされます。数学の証明のように論理で同意させる「強制了解」とは区別されます。

本書は、本当の「個性」はどこにあると考えていますか?

心ではなく身体。

卓越した運動能力のように、生まれ持った身体にこそ個性が表れるとされます。

本書が「個性を伸ばせ」という教育に疑問を投げかけるのはなぜですか?

意識はもともと他人と共有できる理解を目指すもので、心の個性を求めるのは矛盾しているから。

情報と人間について、世間の思い込みと本書の主張はどう違いますか?

世間は「情報は変わり、人間は変わらない」と考えがちだが、実際は「情報は変わらず、人間が変わり続ける」。

本書によれば、「知る」とはどういうことですか?

自分が変わること。

それまでの自分が一度死んで、生まれ変わるようなことだと説明されます。

「知る」ことの意味を説明するために、本書が引く『論語』の言葉は何ですか?

朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。

学びが成り立つために、本書が入力とともに欠かせないとするものは何ですか?

身体を動かすことによる出力。

入力と出力を繰り返してこそ学習になるとし、文武両道の意味をそこに見いだします。

現代人が忘れがちなものとして、本書が挙げる三つは何ですか?

無意識、身体、共同体。

意識や理屈ばかりが重んじられていることへの警告です。

本書が危うい考え方として取り上げる「一元論」とは何ですか?

一つの考え方だけを絶対に正しいとし、ほかの見方を認めない姿勢。

一元論に閉じこもることが、バカの壁を強くするとされます。

本書は、どのようにして作られた本ですか?

著者が語った内容を、編集部が文章にまとめた口述筆記の本。

著者・養老孟司の専門分野は何ですか?

解剖学。

東京大学名誉教授です。

『バカの壁』が刊行されたのは何年ですか?

2003 年。

新潮新書として刊行され、同じ年の新語・流行語大賞でトップテンに選ばれました。