故事成語から
中国の古典に出てくる逸話が、そのまま四文字に縮んで日本語になったもの。「四面楚歌」は項羽が四方から楚の歌を聞いた夜のこと、「画竜点睛」は竜に瞳を描き入れたら飛び去った話——由来の場面を知っていれば、意味のほうは覚え直す必要がない。
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このレベルだけは、意味より先に由来の話を読むといい。物語として一度入れば、四文字を見ただけで場面が浮かぶようになる。逆に由来を飛ばして意味だけ暗記すると、いちばん忘れやすいレベルでもある。
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設問と答えを入れ替えるしめんそか — 周りが敵ばかりで、味方が一人もいない状態。
四面楚歌
『史記』項羽本紀から。漢軍に囲まれた項羽が、四方の敵陣から故郷・楚の歌が聞こえるのを聞き、楚の民までが漢に降ったと悟った場面。
がしんしょうたん — 目的を遂げるために、長い間つらい苦労に耐えること。
臥薪嘗胆
呉越の争いから。薪の上に寝たのは呉の夫差(臥薪)、苦い胆を嘗めたのは越の勾践(嘗胆)——別々の人物の話が一語になった。
ごえつどうしゅう — 仲の悪い者同士が、同じ場所に居合わせること。また、共通の困難に協力して当たること。
呉越同舟
『孫子』から。敵対する呉と越の人間も、同じ舟に乗って嵐に遭えば互いに助け合う、という一節による。
ちょうさんぼし — 目先の違いにとらわれて、結果が同じであることに気づかないこと。
朝三暮四
『荘子』斉物論と『列子』黄帝篇の両方に載る話。猿に「朝三つ暮四つ」の木の実を与えると怒り、「朝四つ暮三つ」に変えると喜んだ。合計は同じ。
がりょうてんせい — 物事を仕上げるうえで、最後に加える肝心な仕上げ。
画竜点睛
『歴代名画記』から。画家・張僧繇が竜に瞳を描き入れたところ、竜が天に昇ったという話。肝心な部分が欠けていることを「画竜点睛を欠く」と言う。
ごりむちゅう — 事情がつかめず、どうしてよいか見当がつかないこと。
五里霧中
『後漢書』張楷伝から。張楷が五里四方に霧を起こしたという故事による。「霧中」を「夢中」と書くのは誤り。
ぎしんあんき — 疑い出すと、何でもないことまで恐ろしく思えてくること。
疑心暗鬼
『列子』の注に由来する「疑心暗鬼を生ず」から。疑う心が暗闇に鬼の姿を見せる、という意味。
りゅうとうだび — 初めは勢いが盛んだが、終わりは振るわないこと。
竜頭蛇尾
頭は竜、尾は蛇、という見立てから。
ようとうくにく — 見かけは立派だが、中身が伴わないこと。
羊頭狗肉
店先に羊の頭を掲げておきながら、実際には犬の肉を売る、という見立てから。誇大広告への批判に使われる。
せっさたくま — 仲間同士が互いに励まし合い、競い合いながら向上すること。
切磋琢磨
『詩経』に由来する。もとは骨や玉を切り、磨いて加工する工程を指した。
けんどちょうらい — 一度敗れた者が、勢いを盛り返して再び攻めてくること。
捲土重来
唐の詩人・杜牧が項羽を詠んだ詩から。「けんどじゅうらい」とも読む。
いちもうだじん — 一度の網で、その場の全員をまとめて捕らえること。
一網打尽
犯罪組織の摘発などの報道でよく使われる。
次に学ぶこと
これでことわざ・四字熟語は一周。どちらのカテゴリーも、覚えた言葉を実際の会話や文章で一度使ってみると定着する。
